玄米のフィチン酸とアブシジン酸(ABA)

玄米に含まれる毒性物質「フィチン酸」と「アブシジン酸」(ABA)について、3日寝かせ発芽玄米酵素ごはんにするとどうなるの?という疑問について解説いたします。

当サイトでおすすめしている「3日寝かせ発芽玄米酵素ごはん」



の販売サイトの一番上にこう書いてあります。

「胚芽にデトックスしてくれるフチン酸(←フィチン酸の間違い 管理人注)」

一方で、玄米食は体に悪いと訴えるホームページでは、

  • 玄米中のフィチン酸は、各種ミネラル(カルシウムなど)の吸収を妨げたり、体内にあるミネラルを排出してしまうので体に良くない!
  • 玄米中のアブシジン酸(ABA)は、われわれの体内の細胞の中のエネルギー工場であるミトコンドリアに対して毒性がある!

と訴えています。

いったい、本当にそうなの?玄米ご飯は体に悪いの?発芽玄米はどうなの?3日寝かせるとだいじょうぶなの?と言う疑問について調べてみました。

フィチン酸は優しく頼もしいお父さん

玄米に限らず、豆類、麦類、雑穀など穀類の胚芽部分にはビタミン、ミネラルなどの微量栄養素が含まれています。

フィチン酸は、これらの栄養素が発芽まで(子が育つまで)変質しないようにガッチリ守っているお父さんなのです。

したがって、玄米のままご飯を炊いてしまうと、微量栄養素はお父さんに守られたまま炊き上がってしまうので、栄養素はそのまま私たちの体の中を素通りしていってしまいます。

でも、炊飯前に玄米を発芽環境に置いておくと、お父さん(フィチン酸)は安心して保護することを解除(発芽時に生まれる酵素フィターゼにより子離れ)するので、われわれは玄米の微量栄養素をいただくことができるのです

3日寝かせ発芽玄米ご飯が、ご飯を炊く前に玄米を発芽させている第一の理由は、フィチン酸を子離れさせ、われわれにとって玄米の栄養成分が摂取しやすい状態にすることにあるのです。

でももし、酵素の攻撃にも耐え、炊飯などの加熱による分解にも耐えた、まだ手ぶらのままのお父さん(フィチン酸)がいた場合、われわれの体の中で、また微量栄養素を捕まえて悪さをしてしまうのでしょうか?

1985年、いままで大腸がんは食物繊維が予防していると言われて来ましたが、がんを予防しているのは食物繊維ではなく、繊維に含まれるフィチン酸の量が多いと大腸がんの発生率が少ないことが報告されました。

1998年、京都での国際シンポジウムでは、フィチン酸に尿路結石・腎結石の予防、歯垢形成の抑制、大腸がん・乳がん・肺がん・皮膚がんの予防に役立つとの研究報告がなされました。

そして、現在お父さん(フィチン酸)は、サプリメントとしても流通しているのです。


アブシジン酸(ABA)は怖いお母さん

フィチン酸が子供に与える食事を守るお父さんなら、アブシジン酸は子供そのものを守るお母さんと言えるでしょう。

ウィキペディアによれば、アブシジン酸(ABA)は植物ホルモンの一種。休眠や生長抑制、気孔の閉鎖などを誘導する。また乾燥などのストレスに対応して合成されることからストレスホルモンとも呼ばれる、とあります。

つまり稲の子供である種(玄米は稲の種のもみ殻をはずしたもの)を、春の芽吹きの時までしっかりと寝かしつけるお母さんのような役割を果たす物質です。

しかし、種(玄米)にとっては優しいお母さんでも、人間にとってはとっても怖いお母さんです。

というのも、玄米中のアブシジン酸(ABA)は、われわれの体内の細胞の中で日々我々が活動するエネルギーを作りだしているミトコンドリアに対して毒性があると言われているからです。

また、顆粒球という免疫細胞を過剰に発生させ、がんや糖尿病をはじめとした様々な病気を発生させる活性酸素を大量発生させるという報告もあります。

このように、われわれにとっては怖いお母さんなのですが、どのように処理したら怖くなくなるのでしょうか?

答えは簡単です。

子供が起きてしまえば、お母さんの役割はなくなり、怖くなくなるのです。

つまり、フィチン酸と同じように、炊飯前に玄米を発芽環境に置いておくことにより、お母さん(アブシジン酸)は安心して働きを止める(発芽時に生まれる酵素アブシジン酸-8’-ヒドロキシラーゼにより不活性化)のです。

3日寝かせ発芽玄米ご飯が、ご飯を炊く前に玄米を発芽させている2つ目の理由がこれになります。

3つ目の理由、GABAの生成については別ページで紹介いたしますね。

玄米ご飯より体に良い「3日寝かせ発芽玄米酵素ごはん」なら



*発芽させることで酵素により不活性化したアブシジン酸は、乾燥させるとまた同じ酵素により、元の怖いアブシジン酸に戻ってしまいます。発芽玄米にした後、すぐに炊いてしまう上記の「3日寝かせ発芽玄米酵素ごはん」はその点大丈夫ですが、乾燥後商品化している「発芽玄米」は注意が必要と思われます。